ヤクザと家族The Family

大ヒット上映中

父も母もいないけど、私には《家族》がいました。

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Comment

  • シム・ウンギョン女優

    【一期一会】
    私たちはみんな、絆を求めて居場所を探し続けながら、心の戦いを繰り返しながら生きているのかもしれない。

  • 横浜流星俳優

    魂がえぐられました。
    人間臭く、とてもエモーショナルで感情がわけわからなくなりました。
    皆さんの作品への熱量を感じ、自分もあの世界に入って皆さんと共に生きたいと思いましたし、これから先も心に残る大好きな作品です。

  • 笠井信輔フリーアナウンサー

    反社会勢力時代のヤクザをこんなに切なく描くとは!
    家族との葛藤を綾野剛が歳を重ねながら熱演し、組長・舘ひろしのなんたる存在感、哀愁。
    北村有起哉、市原隼人、役者が皆光る令和版ゴッドファーザー。

  • 小林勇貴映画監督

    「作品に罪はない」ある時からよく聞くようになった言葉。完全な違和感。
    罪のないものを世に出回す、そうして一体どうなるか?
    「罪のないものだけが世にいていい」ノーミス強要社会の拡張。もううんざりだ! 加担はしない。俺は罪をみたい!!!
    藤井道人監督の傑作「ヤクザと家族」は物語開始から美しき過ちを延々とみせつける! 徹底されたリアリティ! 章ごとに変化する撮影技法! 悲哀のエンターテイメント!

  • 横山由依アイドル

    今この時代に出会えてよかったです。
    幼い頃はいつも一緒にいるのが家族だと思っていましたが、最近は離れていても家族だし、人の数だけ考えがあり家族のかたちもそれぞれなのではないかとぼんやりと思っていました。
    その中でこの映画を観ていると、古いもの、新しいもの、様々な考え方が提示されていてまた考えるきっかけをもらいました。
    どんな時代でも変わらないのは家族、家族のような大切な人たちと過ごせる時間は永遠ではないということ。
    今を大切に生きていきたいと思います。
    2021年、初泣きしました。

  • おおのこうすけマンガ家

    こんなに現代的で、リアルなヤクザ像を描いた作品は初めて観ました。
    ヤクザ映画というのは、暴力・金・義理人情の世界で、自分たちとは遠い世界だからこそスリリングで魅力的。
    冒頭はそんなハードボイルドな映画として観てました。
    中盤以降は、ここまで厳しく描くのかというくらい義理人情や綺麗事じゃ飯は食えない、現代的なヤクザのストーリーに引き込まれてしまいました。
    変わっていく時代とヤクザ、それに関わる家族の在り方を考えさせられました。
    この映画を通じて、山本賢治というひとりの不器用な男が、確かに存在していたように感じます。

  • 赤ペン瀧川映画プレゼンター

    「めっちゃ凄い映画を観てしまったよ…暴対法改正案が施行された事によるヤクザの光と影。その荒波の中、もがき苦しむ男の20年間。これぞ、ヤクザ近代史!ヤクザの大河ドラマがここに完成!最高でした!!」

  • SYO映画ライター

    肌を刺す衝撃に、叫びだしそうになった。
    日本人のDNAに刻まれた無法者への憧憬を粉砕する、革命的傑作。
    本作を境に、やくざ映画は一変するだろう。
    時代が、終わる。

  • 松崎健夫映画評論家

    異端者たちの疑似家族的な強い絆を観ていたはず観客は、いつの間にか時代を振り返り「なぜ、こんな社会になってしまったのか?」という疑念を抱くようになる。
    これは平成から令和への遷移を漂流する“私たち”の物語なのだ。

  • 川村夕祈子キネマ旬報編集部

    日本映画は確実に進化していると思える一作。
    「ヤクザ」という存在は他人事ではない。その言葉を何かに置き換えてみると、
    ま、この映画がいかに重要かがさらにわかると思う。

  • 映画.com

    この作品は“全て”を超えてくるー。
    綾野剛は今作で並み居る役者はおろか、
    過去の自分自身も置き去りにしたと言わざるを得ない。

  • 廣末 登ノンフィクション作家 / 社会学者

    この作品は、現代社会の歪さが生み出した愛別離苦の悲哀を描く。
    家族を全身全霊で愛し、生きる権利を諦めない人間の生きざまは、誇り高く美しい。
    家族を愛する全ての人に観て欲しい、極めて上質なヒューマン・ドラマである。

  • 柚月裕子作家

    ――真の敵はなんだろう。
    本作を観ながらそう思いました。この作品はひどく悲しいです。登場する人物が愛しく思えるからこそ、切なさが残ります。人との繋がり、組織、社会は、時代とともに変化していきます。その関係性を鋭くとらえた脚本に唸り、役者のみなさまの迫真の演技に圧倒されました。絆の大切さが問われるいま、観るべき映画だと思います。

  • 岡 大映画ナタリー編集長

    綾野剛、舘ひろし、市原隼人、磯村勇斗……俳優陣がそれぞれキャリアベストと言っても過言ではない凄みのある演技を見せる。ヤクザの世界を描いた物語にこれほど身につまされるのは、彼らの熱演なくしてありえない。

  • 遠藤千里FILMAGA編集長

    無常を痛いほど感じるのは“ヤクザ”のフィルターを通すからだろう。
    相反する深く永遠に続くような家族愛が際立ち、圧倒される。
    主題歌「FAMILIA」に包み込まれるエンドロールまで、余すところ無く超一級。

順不同

Introduction

ただ、愛した。
矛盾と不条理のこの世界で、全てを懸けて――。

日本アカデミー賞6冠『新聞記者』の
スタッフが再び集結して新たに挑むテーマは
「ヤクザ」

『MOTHER マザー』『新聞記者』など、鋭い視点で現代を表現する映画会社スターサンズと、スタイリッシュな映像とクールな男たち像を描くことに定評のある『新聞記者』の藤井道人監督。『新聞記者』を世に出した彼らが挑む最新作のテーマは「ヤクザ」。 「変わりゆく時代の中で排除されていく”ヤクザ”という存在を、抗争という目線からではなく、家族の目線から描いた作品」と自身で脚本を担当した藤井監督は語る。様々な問題をはらんだテーマを、現代に何かを突きつける一級のエンタテインメントとして描き出す。

変わりゆく時代の中で生きる男たちを
【家族・ファミリー】の視点で描く
ヒューマンストーリー

これは、ヤクザという生き方を選んだ男の3つの時代にわたる物語。荒れた少年期に地元の親分から手を差し伸べられ、父子の契りを結んだ男・山本。ヤクザの世界でのし上がる彼は、やがて愛する自分の≪家族≫とも出会う。ところが、暴対法*の施行はヤクザのあり方を一変させ、因縁の敵との戦いの中、生き方を貫いていくことは一方でかけがえのないものを失うことになっていくー。 主人公・山本役に今回初のヤクザ役となる綾野剛。山本に“家族“という居場所を与えた柴咲組組長・柴咲を、ヤクザ役は43年ぶりとなる舘ひろし。その他、豪華キャスト共演のほか、主題歌には綾野自らオファーしたという常田大希がmillennium paradeとして加わり、書き下ろし楽曲で本作を彩る。現代ヤクザの実像を描き、今の世に問題を突きつける、全く新しいスタイリッシュ・エンタテインメントがここに誕生!!※ 暴力団対策法:1992年、2012年に施行。暴力団の無力化に大きく役立ち、企業や地域社会への影響力を減じる契機となった。

Story

1999年、2005年、2019年−−。
3つの時代で見つめる、一人の男と
その【家族・ファミリー】の壮大な物語。

  1. 1999年 第一章:1999年 出会い

    第一章:1999年 出会い

    派手な金髪に真っ白な上下で全身を包んだ19歳の山本賢治(綾野剛)。証券マンだった父はバブル崩壊後に手を出した覚せい剤で命を落とし、母親もすでに世を去っている。身寄りのない山本は、悪友の細野(市原隼人)・大原(二ノ宮隆太郎)と連れ立っては、その日暮らしの生活を送っていた。
    そんなある日、行きつけの食堂で飲んでいた山本は、そこに居合わせた柴咲組組長・柴咲博(舘ひろし)をチンピラの襲撃から救う。これが二人の出会いだった。食堂を営む愛子(寺島しのぶ)の亡き夫は柴咲の弟分でもあった。
    後日、柴咲組と敵対する侠葉会の若頭・加藤(豊原功補)と若頭補佐の川山(駿河太郎)によって、港に拉致された山本たち。それは父の死に遺恨を抱く山本が、侠葉会の息のかかった売人から覚せい剤を横取りしたことに対する報復だったが、たまたま持っていた柴咲の名刺がこの危機を救う。
    一命を取り留めた山本は柴咲と再会を果たす。父に覚せい剤を売りつけたヤクザを山本は憎んでいた。そんな山本を“ケン坊”と呼んで迎え入れる柴咲。自暴自棄になっていた自分に手を差し伸べてくれた柴咲に山本は心の救いを得て、二人は父子の契りを結ぶ。こうして山本はヤクザの世界へ足を踏み入れた。

  2. 2005年 第二章:2005年 誇りを賭けた闘い

    第二章:2005年 誇りを賭けた闘い

    柴咲組の一員となった山本は、持ち前の一本気を武器に、細野や大原とヤクザの世界で男をあげつつあった。背中に彫り込んだ修羅像も板についている。世間では日本経済の回復が続いており、その景気拡大は戦後最長記録を更新していた。
    そんな中、因縁の相手・侠葉会との争いは激化する一方だった。その日もキャバクラの店内で鉢合わせた川山とやり合いになるが、傷の手当てをしてくれたホステスの由香(尾野真千子)に、山本は好意を持つ。自分と同じように家族のいない由香の前でだけ、山本は鎧を脱いで心の安らぎを手に入れることができた。
    しかし運命は非情だった。腹の虫がおさまらない加藤の差し金で柴咲が襲われ、代わりに仲間の大原が犠牲となるが、静岡県警の刑事・大迫(岩松了)はこの件に手を出さないよう柴咲組に釘を刺す。「これからは社会でヤクザを裁くのは法や警察だけじゃない。世の中全体に排除されるようになります。時代は変わっていくんですよ」。
    それでも引き下がれない山本は、自分の大切な居場所であるファミリー=柴咲組を守るために、加藤たちの元へ単身乗り込む。川山の背後から拳銃を構え、引き金を引こうとしたとき、包丁を握った柴咲組若頭の中村(北村有起哉)がその横を追い抜いた。「ケン坊、親父のこと頼んだぞ」。
    そんな中村の姿を目の当たりにした山本は、血に染まった川山を前に、ある決断をするのだった。

  3. 2019年 第三章:2019年 激変した世界

    第三章:2019年 激変した世界

    中村の罪をかぶった山本が獄中から出てきたのは14年後。その髪には白いものが混じっている。そこで山本を待ち受けていたのは、暴対法の影響で存続も危うい状態に一変した柴咲組の姿だった
    かつての盟友・細野は組を抜け、結婚して子供をもうけていた。「ヤクザ辞めても、人間として扱ってもらうには5年かかるんです。口座も、保険も、家も」。“5年ルール”の厳しさを口にした細野は、食事代をもとうとする山本を頑なに固辞した。いまだ柴咲組に籍を置く山本にご馳走してもらえば、反社会からの金を受け取ることになる。ヤクザは仲間に奢ることさえ許されない時代になっていた。
    一方で、愛子の息子・翼(磯村勇斗)は22歳になり、柴咲組のシノギを手伝いながら夜の町を仕切っていた。柴咲組の組員だった父親を抗争で亡くし、山本を慕う翼は、新世代の青年らしいクールな感性に見え隠れする危うさを秘めていた。
    ヤクザを取り巻く状況の変化に戸惑いながらも、由香と再会した山本は、14歳になる彩が自分の娘であることを知る。あれほど焦がれた自らの家庭を築くため、組を抜けて新たな人生を歩もうとする山本だったが、元ヤクザという経歴は恩人の細野や由香を巻き込み、思わぬ形で愛する者たちの運命を狂わせていく。それはほかでもない自分のせいで、ようやく掴みかけたかけがえのない家族を失うという、この上なく残酷な現実だった。
    そんな山本を気遣う翼が打ち明ける。「親父殺したやつ見つけたんすよ」。
    翼の瞳の奥に危険な光を見た山本は、自分の過去のすべてを背負って未来へとつなげるために、ヤクザとしての人生に決着をつけようとする-。

Cast

  • 綾野剛 山本賢治

    綾野剛山本賢治

  • 舘ひろし 柴咲博

    舘ひろし柴咲博

  • 尾野真千子 工藤由香

    尾野真千子工藤由香

  • 北村有起哉 中村努

    北村有起哉中村努

  • 市原隼人 細野竜太

    市原隼人細野竜太

  • 磯村勇斗 木村翼

    磯村勇斗木村翼

  • 寺島しのぶ 木村愛子

    寺島しのぶ木村愛子

  • 岩松了 大迫和彦

    岩松了大迫和彦

  • 豊原功補 加藤雅敏

    豊原功補加藤雅敏

  • 菅田俊 竹田誠

    菅田俊竹田誠

  • 康すおん 豊島徹也

    康すおん豊島徹也

  • 二ノ宮隆太郎 大原幸平

    二ノ宮隆太郎大原幸平

  • 駿河太郎 川山礼二

    駿河太郎川山礼二

Staff

藤井道人 監督・脚本

藤井道人監督・脚本

COMMENT

『新聞記者』の撮影が終わり、河村プロデューサーと僕が次に選んだ題材は「新しいヤクザ映画」でした。前作同様、難産ではありましたが、変わりゆく時代の中で排除されていく「ヤクザ」という存在を、抗争という目線からではなく、家族の目線から描いた作品です。綾野剛という唯一無二の俳優とこの作品を一緒に作れたこと、舘ひろしさんをはじめとする素晴らしいキャスト、スタッフと「ヤクザと家族」という映画を作り上げたことを誇りに思います。是非、公開まで楽しみにしていてください。

キャストの選定について

河村プロデューサーと話して、主人公の山本という役は綾野剛以外考えられない、という共通の認識でした。20年の役を生きる山本という役は、その時代を象徴するかのように様々な繊細な感情を表現しなければならなかったからです。綾野さんのストイックな役への姿勢は、本作の脚本の世界を何倍にも広げてくれました。柴咲組の組長を演じた舘ひろしさんは、僕のリクエストです。かっこよくて、でも愛嬌もある、優しい「父親像」を舘さんに託しました。舘さんには撮影時本当にたくさんのことを教えていただき、僕の監督人生の大きな財産の一つとなりました。

1986年生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒業。大学卒業後、10年に映像集団「BABEL LABEL」を設立。伊坂幸太郎原作『オー!ファーザー』(14)でデビュー。同作は13年東京国際映画祭特別招待作品に選出された。19年に公開された『新聞記者』は日本アカデミー賞で作品賞を含む6部門受賞をはじめ、映画賞を多数受賞。主な作品は『幻肢』(14)、『TOKYOCITYGIRL』(15)、『全員、片思い嘘つきの恋』(16)、『光と血』(17)、『悪魔』(18)、『青の帰り道』(18)、『デイアンドナイト』(19)など。最新公開作は『宇宙でいちばんあかるい屋根』(20)。

河村光庸企画・製作・エグゼクティブプロデューサー

COMMENT

ヤクザは人間社会の矛盾と不条理が集約された形で今日まで生き残ってきました。
しかし、“生身の人間”を見出すことが難しくなり、グローバル経済が優先される今の社会システムの中で、集団が個を分断し、押しつぶし、ヤクザは一括りに「反社」として扱われ、真っ先に排除される対象となってしまいました。
暴対法及びその関連条例により、もはやヤクザは携帯も持てないばかりか、ヤクザの子供は幼稚園にも入れないという、本人ばかりでなくその親・妻・子供まで及んでいて、その事をメディアも報道しないというのが実態です。
それによって収入もなく、貧困から組織ばかりか家庭も崩壊するしかないヤクザとその家族の人権をどう捉えたらいいのでしょう?
「家族とは?人権とは何なのか?」
現代社会のリアルな暗部に潜んでいるテーマをこの映画は問題提起しているのです。

1949年8月12日生まれ、福井県出身。08年に株式会社スターサンズを設立。『息もできない』(09)、『ニューヨーク眺めのいい部屋売ります』(16)などを買い付け、配給し、12年には製作・配給した『かぞくのくに』(ヤンヨンヒ監督)が同年の映画賞を席巻した。その後も精力的に映画製作を続け、17年公開の岸善幸監督作『あゝ、荒野』は日本アカデミー賞(最優秀主演男優賞)受賞のほか、各賞を総なめにした。その後も𠮷田恵輔監督『愛しのアイリーン』(18)や藤井道人監督『新聞記者』(19)をプロデュース。『新聞記者』が日本アカデミー賞で作品賞を筆頭に6部門で受賞したことは記憶に新しい。また自身も同作のプロデュースで2019年度藤本賞他各賞を受賞した。

  • 今村圭佑撮影

    独特の映像世界を生み出す藤井監督の盟友。主な作品は『星ヶ丘ワンダーランド』(16)、『帝一の國』(17)、『ユリゴコロ』(17)、『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』(18)、『デイアンドナイト』(19)、『新聞記者』(19)、『サヨナラまでの30分』(20)、『燕 Yan』(20)ほか。

  • 岩代太郎音楽

    ハリウッドのクリエイターからの信頼も厚い、世界のイワシロ。主な作品は『アナザヘヴン』(00)、『殺人の追憶』(04)、『血と骨』(04)、『SHINOBI』(05)、『日本沈没』(06)、『レッドクリフ』シリーズ(08・09)、『ミュージアム』(16)、『あゝ、荒野』前・後編(17)、『新聞記者』(19)ほか。

  • 部谷京子美術

    主な作品は『シコふんじゃった。』(92)、『Shall weダンス?』(96)、『バトルロワイヤル』(00)、『それてもボクはやってない』(07)、『チーム・バチスタの栄光』(08)、『容疑者Xの献身』(08)、『宇宙でいちばんあかるい屋根』(20)ほか。

  • 宮本まさ江衣装

    主な作品は『東京タワーオカンとボクと、時々、オトン』(07)、『舟を編む』(13)、『深夜食堂』シリーズ(15・16)、『あゝ、荒野』前・後編(17)、『検察側の罪人』(18)、『日日是好日』(18)、『新聞記者』(19)、『罪の声』(20)、『燃えよ剣』(近日公開)ほか。

  • 古川達馬編集

    主な作品は『三つの光』(17)、『青の帰り道』(18)、『新聞記者』(19・日本アカデミー賞優秀編集賞受賞)、『宇宙でいちばんあかるい屋根』(20)ほか。

Music

主題歌「FAMILIA」 millennium parade

楽曲情報

「FAMILIA」 millennium parade
(ソニー・ミュージックレーベルズ)
作詞・作曲:常田大希 
編曲:millennium parade
Vocal:井口理, 常田大希 / Guitar:常田大希
Keyboards:江﨑文武 / Synth Bass:新井和輝, 石若駿
Drums:石若駿 / Beats:勢喜 遊

常田大希 COMMENT

この映画を観終わった後に涙が止まらなくなった。
まさか自分の作った曲に泣かされる日が来るとは思ってもみなかった。
こんなに皆に観て欲しいと思える作品に参加できて本当に幸せです。
俺が日本語の曲を作詞作曲した時に呼ぶのはそりゃサトルだろという事で、
サトちゃんミレパ初参加でお送りします。

「FAMILIA」 millennium parade

東京のプロデューサー/ソングライターである常田大希を中心とした、デジタルネイティブなミレニアル世代のミュージシャン、映像ディレクター、CGクリエイター、デザイナー、イラストレーター等々、様々なセクションを内包しつつ、クリエイティブファーストに自在に伸縮する新しいスタイルのバンド。日本の説話に登場する、深夜に徘徊をする鬼や妖怪の群れ、およびそれらの行進を意味する”百鬼夜行”をコンセプトととし、世界から見た東京をテーマに、混沌としたリアルな東京の面白さを発信。DIORとのコラボレーションや、日本が世界に誇るアニメーション『攻殻機動隊 SAC_2045』(NETFLIX)の主題歌を務めるなど、新たな価値観の提唱者として大きな注目が集まっている。

公式HP:https://millenniumparade.com/
Instagram:https://www.instagram.com/mllnnmprd/
Twitter:https://twitter.com/mllnnmprd
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UChex1vr4WtFu-OsAukjuYCA

Production Note

  • 藤井道人監督×スターサンズの新たなチャレンジ

    『新聞記者』の成功はある意味サプライズだった。だからこそ、藤井道人監督と配給・制作を手がけたスターサンズにとっては二作目こそが本当の勝負であり、その意味で『ヤクザと家族The Family』は藤井監督とスターサンズのリベンジマッチでもあった。
    そこで「ヤクザ」である。仕掛け人であるスターサンズ・河村光庸プロデューサーは「人間社会の矛盾と不条理が集約された形で今日まで生き残ってきたヤクザは、現代社会のリアルな縮図として、今こそ問題提起せねばならないテーマなのです」と言う。その思いと「2019年現在のヤクザ映画を撮りたい」という藤井監督のモチベーションが共鳴し合ったところから、企画は始動した。「監督としてスターサンズと組む一番の魅力は、時代を撮れること。今の時代に何が必要なのかを、その社会の一員として考えながら撮れる題材を、一緒に見つけていけるプロダクションなんです」(藤井監督)。
    ヤクザを排除しようとする社会。それがはらむ問題を「必要悪は要らない、という動き」と藤井監督は言明した。
    「必要悪が絶対悪に変わり、彼らはマンションも借りられないし、携帯電話も契約できない。つまり人として扱われる権利を全て奪われてしまう(もちろん犯した罪は罰せられるべきですが)。それは個性を殺す世の中にもつながっていて、そこではちょっとでも集団と足並みを揃えられない人間は、排除されるしかない。じゃあ社会からこぼれ落ちた人間はどう生きていけばいいのか?これは貧富の差が拡大しつつある今の時代に共通するテーマだと思いました」。
    ヤクザの子供たちは幼稚園にも入れない今の世の中で、ヤクザであることと自らの家庭を築くことの両立は、極めて難しいと言わざるを得ない。一方で、他人同士が盃を交わし、“親子分”や“兄弟分”といった契りを結ぶヤクザのシステムは、擬似家族的な側面を持っている。ここから「家族という視点からヤクザを描く」発想が生まれた。
    彼らはなぜ組に入って、罪を犯し、排除される身になったのか。2019年現在のヤクザ映画はその歴史の上にしか成り立たない。それならばと藤井監督は、〈ヤクザの全盛期を知る旧世代〉〈過渡期を生きた世代〉〈これからの未来を生きる世代〉の三世代にわたるクロニクルとして、暴力の連鎖を描く三部構成を思いつく。こうしてアジアの片隅で命を燃やす男たちの“極東ネオノワール”は産声を上げた。

  • 綾野剛×舘ひろしのケミストリーが生み出す男たちの絆

    綾野剛なくしてこの映画の誕生はあり得なかった。綾野は藤井監督の『デイアンドナイト』(19)公開時にもコメントを寄せており、「藤井さんとスターサンズチームがヤクザと家族をテーマに作品を作る。直感で参加を決めました。藤井さんは非常にクレバーな監督で、自分に求められていることを的確に把握してそれを形にできる。だからこそ、藤井さんが本当に撮りたい企画で、その才能を最大限に発揮して欲しかったんです」と参加を熱望した。
    その言葉通り、綾野は脚本完成前の段階で出演を内諾。執筆中のみならず、撮影稿が出来上がってからも毎日のように藤井監督と言葉を交わし、「山本だったらどうするか」という目線で脚本に命を吹き込んだ。それだけでなく、金髪に真っ白なTHENORTHFACEの上下と白いNIKEのスニーカーという第一章での強烈なスタイルをはじめ、全編を通した山本のビジュアルにも、綾野のイメージした山本像が投影されている。こうした綾野のアプローチには藤井監督も「天才肌に見えるけどめちゃくちゃアスリートですごい努力家」と賛辞を惜しまない。そしてこの山本としての行動原理をふまえた綾野の見解は、作品の結末にも反映されることとなった。
    山本にとって父親的存在となる柴咲役は、藤井監督たっての希望で、舘ひろしにオファーを敢行。脚本に惚れ込んだ舘は即これを引き受ける。「舘さんが主演された『免許がない!』(94)が好きだったんです。漢(おとこ)だけど包容力のあるあのニヒルな目を、剛さん演じる山本に送ってくれたらどうなるだろうという期待がありました。柴咲に求めていたのは武闘派の親分ではなく、時代の成り行きでヤクザの親分という職業に就いた、一家の「父」です。今の社会に足りないのは柴咲の温かさではないか……と思っていたのですが、舘さんは脚本からそのことを読み取ってくださっていました」(藤井監督)。
    柴咲を演じるにあたって、舘ひろしは「『スカーフェイス』(83)のアル・パチーノ」をイメージしていたという。「柴咲は当初、終始穏やかな側面を見せている方向性だったのですが、敵対する加藤(豊原功補)が襲いに来るにはまず彼に恥をかかせなければいけない。そのためにも、柴咲の怖ろしさをうかがわせるカットが欲しいと思ったので、それをいかに見せるか藤井監督と話し合いを重ねながら考えました。僕が今までつき合ってきた監督はほとんどが助監督上がりでした。でもここ何本かは、撮影所育ちではなく最初から自分の作品を撮って世に出てきた監督とやらせていただいている。藤井監督もその一人ですが、撮影現場では若いスタッフたちが何一つ妥協していなくて、久しぶりに骨のあるハードボイルドな作品に出演できたのは嬉しかったですね。」

  • 二十年間のクロニクルを取り巻くファミリー

    山本の片腕であり、腐れ縁の細野を演じた市原隼人は、同い年である藤井監督と共闘しトップギアの熱量でこの役に挑んだ。誰よりも近くで山本に寄り添ってきたからこそ、その末路までも引き受けざるを得ない役どころ。それは極めて等身大の人間臭さにあふれている。「組織の中で生きる人間の弱さが出ればいいなと思っていました。古い時代の良さと、新しく得たものの心地よさ、それゆえに失ったものの哀しさが混沌とする中で、常に彼は逡巡しているんです。第一章には若さと情熱、第二章にはその瞬間を生き切るような勢い、第三章には平穏が刹那に変わっていく切なさがある。どの時代にも「あの時代はよかったね」と言いたくなるものが残せればと思っていました」。
    山本たちの次の世代を担う翼に抜擢されたのは沼津出身の磯村勇斗。舞台となる土地の匂いや空気感を体内に宿していたことも決め手となり、人生で初めて本格的に体づくりをして現場に臨んだ。「翼は半グレと呼ばれる集団のリーダー格ですが、単なるワルとしては演じたくなかったんです。ケン兄(山本)や柴咲組の親分が築いた歴史を背負った上で、自分はこの町でしか生きていくことができないんだ、これが自分の生きる道なんだという真っ直ぐな信念を持って演じたいと思いました」。
    男たちのドラマにおいて、山本に家族という居場所を与えるのが、尾野真千子の演じる由香である。意外にも映画での共演は初となる尾野と綾野だが、「自分にとってターニングポイントとなる作品には必ずいてくれる存在」と、綾野も全幅の信頼を寄せる。「背中の墨を見せれば誰もが黙る、という極道の理屈が全く通じない相手が由香です。そういう相手でないと、山本はフラットな恋愛ができない気がしました。尾野さんのパーソナリティが由香をそのような女性にしてくれたと思います」(藤井監督)。
    さらに、ヤクザ稼業に生きる男たちを母親のように見守り続けるのが、寺島しのぶ演じる愛子だ。女手ひとつでオモニ(韓国語で“お母さん”)食堂を切り盛りする愛子は、「寺島さんがいてくれるだけで、男たちがどういう思いで生きているのかが伝わる」という藤井監督の言葉通り、このヤクザクロニクルの過去と未来をつなぐ証人なのである。

  • ヤクザ描写のリアリティを支える調査と考証

    1970年代に『仁義なき戦い』シリーズが隆盛を極め、映画の世界でも一時代を築いたヤクザ。しかし1992年に暴力団対策法が施行され、2009年には全国初の暴力団排除条例が制定され、徹底的な排除に追い込まれていく。2019年に闇営業が問題になったことは記憶に新しいが、関わった者に対するその後の処遇を見れば、社会復帰がいかに難しいかは明らかである。
    そうしたヤクザの今と昔にリアリティを持たせるべく、徹底した調査と考証が行われた。中でも脚本監修としてクレジットされている沖田臥竜との出会いは大きかった。任侠の組織に属していた過去を背負い、現在は作家として活動する沖田の境遇は、山本の人生にも通じるものがある。「沖田さんが実際に体験した“ジギリ”=組のために服役することや、身寄りのいない人が養子縁組としてヤクザに入るといったエピソードは、普通のヤクザ映画ではなかなか描かれないところです。その沖田さんに、ヤクザをやっていてよかったことは何ですかと聞いたら、「ひとつもない」と。これが本質だと思いました。それを踏まえた上で、人はいくらでも何度でもやり直せるということを、自分の人生をもって体現しようとしている人たちを、排除したくはないと思ったんです」(藤井監督)。
    特にタイトルバックにつながる親子血縁盃の儀式は、撮影現場にも沖田が立会い、服装から所作、並び順、室内の装飾までつぶさに指導。沖田いわく「あそこまでしっかりと描いたヤクザ映画はない」ディテールに仕上がっている。

  • テーマを象徴する「煙」のロケーション

    三つの時代にまたがる山本の人生を描くにあたり、藤井監督は三本の柱を想定していた。
    ・第一章=「煙に巻いてきた人生」(本質的なことから逃げてきて、ヤクザに居場所を求める)
    ・第二章=「狼煙(のろし)をあげる人生」(自分の大切な人や家族のために立ち上がる)
    ・第三章=「煙たがられる人生」(ヤクザとして排除される)
    キーワードは「煙」である。藤井作品には毎回ビジュアルテーマがあり、『デイアンドナイト』では風、『新聞記者』では落ち葉、『宇宙でいちばんあかるい屋根』では星を、それぞれメタファーとして写し込んでいる。今回はそれが煙であり、台本の表紙にも黒い背景に揺らめく白い煙が印刷されていた。それは消えゆくものの象徴でもある。
    工場の煙突から煙の立ち昇る象徴的なロケーションは、静岡県の沼津・富士付近で見つかった。当地で脚本を書き上げた藤井監督いわく「ヤクザのたどった経緯は地方都市がはらんでいる栄枯盛衰にも重なるところがあると思いました」。実際にロケ地を訪ねると、町のあちこちから煙突が見えて、その土地で生まれ育った人々の心象風景に溶け込んでいるのがわかる。逆に言うと、どこまで行ってもそこから逃れられない空気も肌で感じられる。それらは劇中では架空の町として撮影された。

  • チームを超えて“家族”になった藤井「組」

    「自分にオファーをいただくときは、「藤井組」にオファーをいただいたという認識でいる」と藤井監督は言う。「撮影の今村(圭佑)は大学時代からのつき合いですし、美術の部谷(京子)さんは僕を映画の世界に入れてくれた母のような人(藤井監督は部谷が実行委員長をつとめる映画祭のコンペ部門で受賞歴有)。監督だけが呼ばれても本質的なものは撮れなくて、撮影、照明、録音、美術などメインのチームを固めることで、相手が求めているパフォーマンスを出せるんです」。
    今村は今回、時代ごとに映像のテイストを変えた。第一章では手持ち撮影がメインで、フィルムの生っぽさとざらつきを思わせる質感と陰影のコントラストが、かつての香港ノワールのようなムードを醸し出す。第二章では小型クレーンを多用してダイナミックな躍動感と緊張感を作り出し、第三章では一転してFIXの視点から登場人物たちを見つめる。画面サイズも過去パートの第一章と第二章は横長のシネスコ、現代パートの第三章だけ特大のIMAXが選ばれた。『燕Yan』(20)で監督経験もある今村の映像の魅力を、藤井監督はこう語る。「今村の映像には演出が乗っているんです。目には見えない心を撮る力がある。レンズの距離やカメラワークの一つ一つにそれが反映されているんです」。ちなみに今村は市原の初主演作である『リリィ・シュシュのすべて』(01)で撮影を担当した故・篠田昇に影響を受けたことを公言している。
    撮影現場では、本番のカットがかかった後に、綾野と藤井監督が並んでモニターをチェックする姿が日常となっていた。自らが主演としてカメラの前に立ちながら、カメラの内外で全体に目を配る。それは並みの体力・精神力でできることではない。「綾野さんは自分がどう映っているかを気にしているのではなく、共演相手がやりづらい思いをしていないか、照明の位置までも把握した上で演じているんです」(藤井監督)。
    家族は時代も国境も超える。日本映画というジャンルにとらわれず「アジア映画を作ったつもり」と綾野が自負する『ヤクザと家族TheFamily』は、きっと世界を分断から救う力になれるはずだ。

綾野剛 尾野真千子 北村有起哉 市原隼人 磯村勇斗 菅田俊 康すおん 二ノ宮隆太郎 駿河太郎 岩松了 豊原功補 / 寺島しのぶ 舘ひろし
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